カントリーミュージックをルーツに持つ、フィンガースタイル・ギタリスト”KOYUKI” 鮮烈にデビュー!!!
明日6/10(木)にデビューEP「Green Witch」を全世界配信します。
幼少の頃に訪れたディズニーランドでカントリーミュージックと出会い、10歳からギターを弾き始めた KOYUKI。これまで数々のコンクールで入賞し、自身のSNSで地道な活動を発信してきたが、20歳という節目の年を迎えることを機に、満を持してデビューEP「Green Witch」を全世界配信リリースする。
ピアノとギターを使う独創的な作曲法、弱冠20歳とは思えない卓越した技術と繊細且つ大胆で力強いギター・プレイは驚異的である。2015年に開設したKOYUKIのYouTubeチャンネルの総視聴回数は400万回を超える等、国内のみならず海外のファンも多い。
デビューEP「Green Witch」配信日の6/10(木)00:00に表題曲「Green Witch」のミュージック・ビデオも配信。
そして、同日19:00よりライブ映像「A Special Night with KOYUKI 2021」を配信予定。このライブ映像はKOYUKIが敬愛するTommy Emmanuel の2013年ジャパン・ツアー大阪公演で、Tommyが客席にいるKOYUKI(当時12歳)をステージに招き入れ、飛び入りで2曲演奏した思い出深いビルボードライブ大阪にて撮り下ろしたもの。オリジナル曲の他、彼女の音楽的ルーツである楽曲のカヴァーを含む計8曲披露する。乞うご期待!
KOYUKI
デビューEP「Green Witch」
2021年6月10日(木) 全世界配信
全3曲 / FTRD-001 / FREIGHT TRAIN RECORDS
1. Green Witch
2. ヴァルプルギスの夜
3. Last Steam Engine Train (John Fahey)
Smartlink
Music Video「Green Witch」
2021/6/10(木)00:00〜
「A Special Night with KOYUKI 2021」
2021/6/10(木)19:00〜
悲しいこと、楽しいこと、そのような感情からパワーを受け取る。パワーを原動力に曲を書くのが音楽家である。KOYUKIも、そのような創造力に溢れたカントリー・ギタリストである。カントリー音楽といえば、アメリカ南部やアパラチア山脈の白人たちが引き継いできた、素朴な民俗音楽と認識されることが多い。少なくとも日本では、カントリー音楽はある一定の型の焼き直しであると理解されることが多く、そこに創造性を見出すような評価はなされてこなかった。しかしながら、KOYUKIは、カントリー音楽を発展させてきた要でもあるアコースティック・ギターの特徴的な奏法を理解し、20代の若者の等身大の景色と心の動きを表現する。KOYUKIの音楽を聞けば、カントリー音楽とカントリー・ギターの高い音楽技術と創造性の豊かさがわかる。
KOYUKIのデビューEPには、彼女の音楽のルーツ、現在、そして未来が表現されている。彼女にとってカントリー・ギターは技術を争うものでも、憧れのギタリストへの敬意を示すだけのものではない。ある世界観を提供する物語を語るのに最も適した語り手である。オリジナル曲「Green Witch」と「ヴァルプルギスの夜」では、魔女を主人公とした物語が、20代のKOYUKIの感情のフィルターを通してミステリアスかつ大胆に表現される。「Green Witch」は、『オズの魔法使い』では仲が悪い西の魔女エルファバと東の魔女グリンダが親しかった過去を描いた物語『ウィケッド』をモチーフに、エルファバの旅立ちの心情を描く。続いて「ヴァルプルギスの夜」では、ヨーロッパで広く行われた、魔王を囲んで繰り広げられた魔女たちの騒がしくも楽しいお祭りを表現した。新しい世界へ旅たつ「Green Witch」の魔女、何かが始まる前夜の興奮を密やかに鮮やかに楽しむ「ヴァルプルギスの夜」の魔女たちがKOYUKI本人なのかもしれない。物語の語り手としてカントリー・ギターをフィーチャーし、フォーク、ブルース、ジャズなども包括しながら、確実な技術力とみずみずしい想像力で、従来のカントリー音楽の定義を広げていく魔法を使いこなすのがKOYUKIと言えるのかもしれない。3曲目の「ラストチーム・エンジントレイン(Last Steam Engine Train)」は、フィンガーピッキング・スタイルで著名で「アコギの神様」とも言われるトミー・エマニュエルとレオ・コッケイへのトリビュートカバーである。本楽曲はKOYUKIがエマニュエルの日本ツアーでステージを共にした。本楽曲から彼女の音楽世界を支えるギタリストが聞こえる方も多いだろう。フィンガー・ピッキングスタイルの名手でもあり、カントリー音楽産業が1950年代後半からナッシュビルに集結していく時代に、それまでのカントリー音楽よりも洗練された音楽作りを目指したチェット・アトキンス、そのほか、エリザベス・コットン、デイヴィ・グレアムはKOYUKIの毎日を支えるサウンドトラックである。
KOYUKIは高校時代から、カントリー・ギター奏法を活かしたアレンジで彼女の同世代がよく知る楽曲を演奏し、親しみやすいカントリー・ギターの在り方を模索してきた。デビューEPでは、彼女のカントリー・ギターへの愛、その奏法を通した20代の等身大の風景と感情をつむぎだす創造力と知性が、より多くの人々の心に届けられるだろう。そしてカントリー音楽の新しい将来が、ナッシュビルからではなく、日本からも開かれていくに違いない。永冨真梨(カントリー音楽研究者、摂南大学専任講師)